#2加戸 菜々恵さん
カリフォルニア州立ディアブローバレーカレッジ
社会学科 2年
Diablo Valley College
Associate of Arts in Sociology
大阪府立泉北高校出身
NIC大阪校 第3期生
Nanamiさんの原動力は?
父や母、支えてくれている家族の存在。
家族に恥じない生き方をいつも心掛けています。
今、カリフォルニア州サンフランシスコベイエリアにあるディアブロバレーカレッジ(DVC)で社会学を専攻しています。今年の秋から、第一志望のニューヨーク州立大学ビンガムトン校に、社会学専攻、女性学副専攻で編入希望です。”システム”や”コンセプト”という概念が好きで、仕組みを通して色々な社会を見てみたいという理由から、社会学に興味を持ちました。また、池上彰さんの著書も私を社会学に導いてくれたきっかけです。彼の著書は、社会や政治などについてどれも分かりやすく説明していて、『伝える』ことを重点に今の情勢を発信しています。彼は、社会学を勉強する上で私がもっとも尊敬するロールモデルです。
アメリカの大学での授業はやはりどれも大変ですが、一番面白かったのはパブリックスピーキングというスピーチのクラスでした。なぜスピーチというものが必要なのか、どうしたら”良い”スピーチができるのかということを分かりやすく教えてもらいました。実践では、impromptu(即興)スピーチや、persuasive(説得)スピーチなどいろいろなスピーチをみんなの前で発表しなければなりませんでした。そして特にimpromptu(即興)スピーチは、お題を引いてすぐに3分くらい考える時間が与えられて、5分くらいで即興スピーチをしなければなりません。留学生として、ネイティヴのアメリカ人の前で、即興でスピーチすることはとても緊張しますが、やりがいがあるものでした。勉強以外には、大学の留学生オフィスでアルバイトをしています。DVCに新しく入学してきた留学生の歓迎会や、イベントの企画を中心に、留学生に英語を教えたりなどもしています。それ以外にも、アメリカ人の子供達に日本語を教えるボランティアもしています。これらの経験から教育にも興味が湧いてきて、いつか社会学と教育学どちらにも携われたらいいなと考えています。
NIC時代、一番苦労したクラスはダニー先生のスピーチのクラスです。3人のグループプレゼンテーションで、約40分間のスピーチの原稿を丸暗記で、アイコンタクトやジェスチャーを合わせてしなければなりませんでした。前日の練習の時点で完璧にしておかないと、話にならない!といった状況で、ダニー先生がとても厳しかったのを覚えています。本当に1年間、毎日夜遅くに家に帰って朝早くから勉強の日々でした。
NICに入学して以来、勉強のルーティーンをしっかり自分で管理できるようになりました。アメリカの大学に留学してからも、課題が終わらず苦しんでいる友達や、勉強に集中できない学生を見かけます。NICでの生活で、課題の期限内に提出すること、勉強に2~3時間集中することなど、当たり前の習慣をさらにきっちり出来るようになりました。NICで自分自身の学力が上がったことはもちろんですが、それ以上に良い習慣や良い仲間を得たことが一番の財産です。
中学の時から海外の大学に行きたいと思っていました。でも、留学目的で必死に入学した高校でもだんだん周りに流され、結局留学はせず、日本の大学で1年間くらい留学できればいっか、と思うようになったんです。そして高校3年生で、大学受験をして、結果第一志望に不合格。0になった自分が何をしたいのか考え直したそんな時、「やはり海外に行きたい、英語を学ぶのではなく、英語で何かを学びたいんだ。」と気づいたんです。日本の大学に進学するか、留学するか迷っていた時に、私の母親が”アメリカの大学に行ったらいい!”と背中を押してくれました。韓国生まれで中学生の時に日本に移住してきた母曰く、海外で暮らすことは大変なことも多いけれど、学ぶことの方が多かったといいます。決心した私は、NIC入学に反対する父を説得するため、最後まで日本の大学を受験し、合格しました。そして合格した日本の大学を蹴って、迷わずNICに進学しました。
NIC時代から留学を経て一番思うことは、人生は点と点が繋がりであるということです。大学受験に失敗したおかげでNICに出会えて、NICに進学したからこそ素敵な仲間に出逢えて、留学したからこそ、日本語をアメリカ人に教えるボランティアや留学生のアルバイトに出逢えて、それらの経験から学んだことが将来やりたいことでは、と気付くことができています。私の人生に起こっている全てのことは、偶然に見えて後ろを振り返ると全て繋がっているんです。本当に感謝しています。将来のはっきりした夢はまだありませんが、今を一生懸命生きることでいつか自分の最高のゴール(夢)に偶然かつ必然的にたどり着くと思っています。自分の選択を愛して、その選択がベストだったと思えるように今を必死に頑張っています。