30年近く勤めた高校教師の職業を卒業し、一念発起してイギリスの大学院へ進学。そして青年海外協力隊へ。

イギリス・バース大学にて。

升元俊明さん (ますもととしあき)

University of BathMA in International Education

NIC大阪校 第8期生 / 同志社大学出身

バース大学大学院2021年11月卒業。 大学卒業後、京都市内の私立中学高校で30年近く教鞭をとったのち、NIC大阪校へ入学。コロナ禍でイギリスの大学院へ留学し、卒業した。

京都市内の、私立中学高校で長年教鞭をとっていた升元さんは、ある時、一念発起し、子供の頃からの夢だった海外留学を決意。NIC大阪校に入学し、イギリスの大学院に進学しました。

目次

現在のお仕事について教えてください。

バース大学寮にて

イギリスの大学院で国際教育を学んだ時、自分は知識ばかりで経験がないことに違和感を感じました。世界的な問題を考える時、教育はどの分野にとっても必要になってくると思います。特に発展途上国の教育は世界的な問題を解決するにあたって、今後、大切な活動になると思いました。世界全体の教育を支える人材になりたいと思い、JICAに応募することに決めました。無事合格し、今年、パナマで数学の教員の指導員になる予定です。

少しさかのぼりますが、NIC入学を考えたきっかけを教えてください。また、NICでの思い出を教えてください。

国際教育に興味を持っていて、海外で国際教育を学びたいと思ったからです。私は30年近く教員をやっていたので、仕事を辞めてNICに入学する決断は難しかったです。しかし、海外で学ぶことをしないで仕事を続けていても後悔すると思ったので、思い切って退職してNICにお世話になりました。

NICでは楽しく過ごすことができました。当時。52歳だった私を先生方は生徒として、同級生達は友人として受け入れてくれました。日本の学校では考えられないことです。学習はたくさんしましたが、良い仲間達と共に乗り越えることができました。スポーツ大会やアウティングも学生として楽しく参加しました。

イギリスでの思い出を教えてください。

美しいバースの街並み

最初は頼る人や物がなかったことが辛かったです。でも、何でも自分の力で乗り越えることはNICで学んだことであったので、何とか生活することができました。イギリスでの生活は全て新鮮で面白かったです。学習はかなり努力しました。おそらく、毎日12時間以上は勉強したと思います。でも、それもNICで鍛えられていたことなので、苦痛ではなかったです。 友達もたくさんできました。大学だけではなく、寮でも沢山の友達ができました。授業では、勉強したいけれど、語学がついていけずに苦労しているアジアの学生達をまとめて、週に一度、補習のような勉強会をしていました。彼等とは今でも連絡を取り合っています。

沢山、挫折もしてきました。しかし、それらを全て経験として捉え、次への活力にしています。私が海外留学した時はコロナ禍で渡航することが難しかったです。海外留学をするために仕事を辞めて、勉強に打ち込んできたのに海外に行けない、行けてもオンラインでの授業でした。かなりの失望と挫折を感じました。しかし、渡航が遅れたけれど、何とかイギリスに行くことができましたし、オンラインでも沢山の友達もできました。うまくいかなかったことを理由にせずに、うまくいかなかったからこそできることを探すことが、色々な困難を乗り越えることにつながるのではないかと思っています。

これからの夢について教えてください。

全ての子供達が笑顔になれるような世界を作る礎になりたいと思っています。

読者へのメッセージ

世界への入り口は皆さんの決意次第だと思います。世界情勢は変わることもあるし、様々な困難もあると思います。でも、全てがうまく行くことを待っていたら、いつまでたっても海外進学はできないと思います。日本の国内や家庭の事情も同じです。私はNICの授業で多くのことを学びましたが、一番大きなことは「自分で切り拓く」という事だったと思います。新しい世界に飛び込むことは、少し怖いことかもしれません。不安もあると思います。リスクもあると思います。でも、全てが整備された道を歩くことより、自分で切り拓いて行くことでしか得られないこともあると思います。私にとってNICとは、多くの決断ができた場所でした。是非、多くの人たちに(学生だけでなく、私のような社会人の人たちも)世界の入り口に立って欲しいと思います。

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