「あの時が分岐点」

大山 果凜さん (おおやま かりん)

Diablo Valley CollegeAA in Art

NIC東京校 第35期生 / 熊本県・私立信愛女学院高校

趣味: 絵を描くこと、音楽を聴くこと、KPOPの動画を見ること

熊本県出身の大山さんは、カリフォルニア州の大学に進学し(2023年8月)、アートを学ぶ予定です。

目次

とりあえず良い評定を

中学受験に合格したため、そのままエスカレーターで高校に進学しました。進学後は何とはなく指定校枠がほしかった為、良い評定だけは取らなければと頑張っていました。とは言え、その頃の私は自ら勉強する習慣もなく、これといった進路も目標も見つけられずに居たので、やみくもに頑張り続けるという事がとてもしんどかったです。

部活面では中学時代完全なる幽霊部員として所属していた美術部を高校進学を機に本格始動しました。面倒見の良い先生と、良い仲間達に恵まれて刺激を受け合いながら制作活動をする中、1年経過する頃から自分の作品を認められる機会が増えいくつかの賞をいただくことができました。中には身に余るような賞もありました。私自身嬉しかったのはもちろんですが、恩師や家族が喜ぶ姿を見て、さらに絵を描くこと、表現することに没頭しました。

また、認められるという経験は自信にも繋がり新しい事へチャレンジする意欲に直結しました。2年生時、生徒会に立候補し生徒会長になることができました。プレッシャーに押しつぶされそうになったこともありましたが、先生方や仲間に助けられ無事に大役を努め上げることができました。生徒会活動を通してたくさんの学びがあり私自身を成長させてくれたと感謝しています。

結果的に高校3年間を通して、何とはなく希望した以上の評価をもらう事ができました。

自分が本当にしたかったこと

幼い時から家族旅行などを通して海外の人たちや文化に触れる機会があり自然と興味がありました。高校3年生になり、実際に自分の進学先を決めるとなった時に、周囲が全員日本の大学に進学するため、特に何の疑問もなく私自身も勧められるまま某大学への進学を希望していました。ですが、実際に書類が校内最終まで進む中、本当にこれで良いのかという疑問が生じ、そうなって初めて自分自身と向き合いました。交換留学で行った楽しさ満載のオーストラリア。意気揚々と単独で乗り込み、現実とのギャップに初日から三日間泣き通したイギリスでの思い出。そして、高校二年生の時に参加したNICの夏期講習。実践的な英語の習得はもちろんですが、何より人と繋がることの楽しさや未知の世界にワクワクしたこと。それらが思い出され「やっぱり私は留学したいんだ。」という気持ちに気が付きました。

そこからの展開は早く、一度ガイダンスに参加していたこともあり、進むべき道はここだと、NICに進学することを決意しました。最終面談後、大学側に書類送付寸前での進学先変更でした。そのため、両親に伝えるのにも先生方に伝えるのにもものすごく勇気が必要でした。当然学校側からの強い反対がありましたが、家族も私の意志を尊重して応援してくれたので、NIC で今こうして学ぶことが出来ています。

寝不足も苦ではない

私のNIC生活は1月半ばのヘッドスタートプログラムから始まりました。英語だけの授業スタイルに慣れるのに時間がかかり、話を聞いてはいましたが想像以上にとてもとても大変でした。けれど、それは周りのクラスメイトも皆一緒で、互いに助け合いながら授業を受けていました。また、課題の量も高校時とは比べものにならず、当初は睡眠時間もまともに取ることができず常に寝不足の状態でした。そんな中でしたが、教授方が毎日楽しい授業をしてくださるので勉強量はとてもハードだけれど、全く苦ではありませんでした。

ディスカッションを通してクラスメイトと意見交換をするのはとても楽しく、授業内容も簡単ではありませんが自分の実力が少しづつ上がっていくのを実感できる為、テストを受けるのが楽しくなっています。また、授業以外の時間でもクラスが違う人たちともサークルや学校行事などを通して関わりを持つようになり、これまであまり話すことのなかった政治や心理学など様々な分野に対して意見交換をよくするようになり知見が深まりました。NICに入学する人は少し変わっている人が多いと言われますが、私自身も含め実際にそうだと感じています。互いに遠慮なくストレートにものを言い合えることが当たり前の環境で、これまでなら気付かない様な観点から物事を見ることができるようになり、私の視野が拡がって行っています。

間違えることが怖くなくなった

NICに入学し1か月2か月と経過するにつれ勉強する習慣が身につき、自分のスケジュールを自分で管理することができるようになりました。それと同時に、ひとつの課題にどれだけ時間がかかるのか予測できるようになった為、効率よく課題をすることが出来るようになりました。そしてこれが自分自身の一番大きな変化ですが、間違えることが全く怖くなくなりました。

以前の私は間違えることに恐怖心があり、人前で発表することも実は大嫌いでした。ですが、授業の中では自分の考えを発表する機会が多く、回を重ねることで自然と苦手だった人前での発表を克服することができていました。加えて、間違えることで自分のわからないところを改善できる!という考え方に変わりました。間違えてもいい。それよりも伝えようとする意欲を評価されるというベースがあるからだと思います。依って現在は、単元ごとのテストではスコアももちろん大事にしていますが、間違えたとしてもその部分をきちんと理解できるまでやり直すことを更に大事にしています。

タイムマネジメントができるようになり、物事にきちんと優先順位をつけることができるようになった事、そして間違いを恐れなくなった事は最大の強みです。

やっぱりアート

高校三年間、主にアクリル絵の具を使った絵を描いていました。次々と画材が重ねられ絵に命が吹き込まれます。作品と向かい合う時間が大好きです。大学でも、アートを専攻しあらゆる観点からアートの持つ可能性を学びたいと思っています。アクリル画以外のグラフィックデザインや商業デザインにもとても興味があります。将来を見据え、副専攻を考えた時の選択肢の多さと四年大学への編入率の高さからカリフォルニア州立ディアブロ・バレー・カレッジに進学することを決めました。

幼い頃から絵を描くのが好きでした。様々な場面で私自身にも影響を与えてくれたのがアートで、辛いことがあった時にも心の支えになったのがアートでした。そんな自分の経験のように、アートを通して少しでも多くの人に影響を与えられたらと考えています。

芸術は言語の壁がなく、世界中の人たちと簡単に繋がり分かち合うことができます。夢は大きく、アートを通じて国と国との架け橋になれたらなと考えています。

勇気をもって

みなさんは、自分の選択に今は自信を持つことが難しいかもしれません。ですが、NICで学び夢を共有できる仲間に出会うことで、この選択は間違ってなかったと確信を持つことができます。勇気がいることですが、自分自身の可能性を信じて一歩踏み出してみるのが大事です。

まわりの友達と自分のいる環境とを比べ、日本の大学に進んでいたらどうなっていたかと考えたこともあります。それでも、自分の本当に進みたい道の為に、仲間と切磋琢磨するNICでの環境は自分への確かな自信となり、やはりこの選択は間違ってなかったと心から言えます。 一歩踏み出すことで、新しい仲間との出会いがあり、可能性に満ちたより広い世界を知ることができます。迷っているのであれば勇気を出してその一歩を踏み出してみてください。

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